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コンビニ大量廃棄とFCの苦悩

2009年6月30日 00:59 - [ 経営 ]
今回は少々かたい社会ネタをテーマにします。

先日、コンビニエンスストア(以下コンビニ)最大手のセブンイレブン・ジャパン(以下セブン)に対し、公正取引委員会が、独占禁止法で禁じている「優越的地位の乱用」があったとして排除措置命令を出しました。

tana-3.jpgフランチャイズ(以下FC)の一部加盟店が、売れ残りそうな弁当や総菜などを値引き販売のシールをはり店頭に並べたためことによるもので、セブン本部は、FC契約の解除までちらつかせて、こうした販売を不当に制限したことが問題の発端です。  

セブンの店舗では、弁当などは消費期限の2時間前に売り場から撤去・廃棄処分とすることがルールとなっているとのことですが、加盟店は商品を廃棄しても、仕入れ原価は自己負担となる。
そのため、FC側は、売れ残り食材に対し、値引きシールを貼って、少しでも自己負担を軽減しようと努力したこと、また、まだ食べれる総菜をなぜ廃棄する、お客も安く買えて喜んでいると、双方の言い分はまったくかみ合いません。

マスコミは、エコロジーや環境面(特にゴミ問題)からも、セブンの対応に冷ややかなコメントをつけています。

tana-1.JPG確かに、食べられる商品まで捨ててしまうのでは、いかにももったいないと思いますし、その量が金額にして1店舗当たり年間約530万円、国内全店舗だと600億円超になる。と考えざる得ませんが 、本当にセブン本部は、FC側の意向を無視し、強引なコンビニ商法を展開して行こうとしているのでしょうか?

マーケットの理論から、少し推論してみました。

仮に値引き販売を許可したとする。

(想定ケース1)
値引きシールの商品から売れていくため、定価の商品が売れなくなり、結局、時間がたって値引き商品となる。
 ⇒結果的に、定価販売のモデルが崩壊し、値引いた価格がコンビニでの定価になる。
 ⇒それにより、値引きの激化、それは、お店の利益率を押し下げる原因となり、FC側のツケとしてまわってくる。

(想定ケース2)
その製造時間から大半のコンビニでは、値引きシールをはる時間帯が決まってくるため、スーパーマーケットの閉店間際のタイムセールのごとく、それ目当てで買い物するお客がでる。
 ⇒値引き以外の普段の時間帯は、商品が高いとの判断が顧客に生じ、販売にブレーキがかかる。
 ⇒24時間、365日、いつ買い物しても同じ価格というモデルが崩れ、コンビニの利便性が損なわれる危険性がある。

結論的には、
値引き販売を続けていくと、セブン本部も、FC加盟店も共倒れになる可能性があり、多少の廃棄の為にコストや、社会的な批判はあるにせよ、コンビニは定価販売を続け、ビジネスモデルを守るべきだと考えます。

では、エコや環境面から、解決策はないのかと考えると、
・販売量の適正化・精度の更なる向上
 ⇒売り切れ時の売上げロスとの綱引きになるが、人間の購買欲は、比較的シンプルなので、数値化して売り切れない、売れ残らない数量を算出するシステムを構築する。
・値引き販売の商品を買い取るような、組織、例えば、セブングループの地域の食堂に買い取らせ、付加価値を付けて、また業態を変えて、リセールするような仕組みを考える。

ような施策ができないものかと考えます。
(食品関係のコンサルタントではありませんので、あくまでも、個人的な意見です)


tana-2.jpg今まで、コンビニエンスストアはまさにその名の通り、「お客様の利便性」を追求してきました。
現在全国で、約40000店舗のストアがあり、都心部では、角々にコンビニが24時間、365日営業し、単身者が住居を決めた理由の一番に「近くコンビニがあること」と言うくらい便利です。
しかし、そんなコンビニ業界も新たなコンセプトで顧客の心をつかむ必要が出てきているのはと思います。価格だけでなく、そのコンビニが(地域の)社会どのように貢献しているか、環境とどう向き合っているかが問われるようになると思います。エコロジーとコンビニを合わせた『ecoンビニ』なんて新しい業態が注目されるかも知れません。


(後日談)
その後、セブンは、FC加盟店に対して、廃棄損失の15%の保証する説明がありました。
タイムマシンがあれば、5年後のコンビニ業界でこの問題がどう決着したか知りたい気持ちになります。